うつ病と薬物依存の関係について

うつ病が原因で薬物依存になる?

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うつ病の症状そのもので何かに依存してしまうということはありません。もちろん、薬物依存の症状が「うつ病そのもの」で引き起こされることはありません。問題は、うつ病の治療に使う薬を長期間使用していると、体が薬に慣れてしまい、効かないのに薬を抜くことができなくなってしまうことにあります。また、アルコール依存症と同時に薬物依存になってしまうこともあります。うつ病の薬とアルコールの相性は最悪で、依存、悪化ともに促してしまいます。

うつ病の薬


うつ病の治療のために医師から処方される薬は大きく分けると3種類です。うつ病そのものの原因であるセロトニン不足を治療する「抗うつ薬」、うつ病の症状である不安感やイライラを鎮める「精神安定剤」、中途覚醒や入眠不足を解消する「睡眠薬」です。これらは長期間服用すると、体が薬に慣れてしまう=「依存する」状態になります。薬物依存はこのときの状態です。

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依存が起きるメカニズム


通常、うつ病の薬の取り扱いには「1〜2週間服用」→「増薬し3〜4週間」→「症状が回復したら漸次減量する」などとあります。もともとは、数か月〜年単位の服用を想定してはいないのです。しかし、うつ病の薬は風邪薬などと異なり、「効果がすぐに出ず、副作用が先に出る」、「個人によって効く薬効かない薬がある」という特色があります。従って効かなければ薬を変える必要があり、服用そのものは長期化します。また、日本の精神医学の現状として、「長期、多種処方」という悪弊があります。

薬を飲むと、肝臓で分解され血中に成分が溶け込み、脳に伝わり、効果を現します。この時の血液中の薬の濃さを「血中濃度」といい、だんだんと減っていくので、また服用して濃度を補います。長期間服用していると、血中濃度に体と脳が慣れてしまいます。これが依存です。うつ病の場合、薬を減らしたり、止めたりすると、激しい症状が出ることがあります。これが「離脱症状」です。薬によっては、うつ病そのものの症状よりも重いこともあり、大きな問題となっています。当然、多種類服用している場合、その薬ごとの離脱症状が出ます。結局、離脱症状に耐えかねて、もとの(効果のあまりない)薬を長期間服用し続けるという弊害が起きます。これが薬物依存状態というわけです。ただ、精神薬自体は、覚せい剤などと違い、医師の処方の限り合法です。ただ、薬の機序自体はそれほど変わらない=多く飲むものでは決してない、ことを頭に入れておきましょう。


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